老人ホームに入れば安心?幸せ?介護士が思う介護のリアル

家族を老人ホームに入れる、若しくは自分自身が入るとき。

老人ホームに入ることは安心なのか?幸せなのか?

これでよかったのか?

そんな疑問に、現役で働く介護士がお答えします。

こんな方にオススメな記事です

・身内が老人ホームに入る
・身内の老人ホームへの入居を検討している
・自分自身が老人ホームに入ることを考えている
・入居した方の現状を知りたい

老人ホーム入ることは幸せ?

家族、若しくは自分が老人ホームに入るか悩んでいる方、

考えてみて欲しいです。

あくまでも一意見として捉えてくださいね

家族にとっては安心

老人ホームに入ることは、ご家族に安心感をもたらす場合が多いです。

特に、介護をしていた家族が限界を感じている場合、プロの介護スタッフに任せることで、心の負担が軽くなることがあります。

身寄りがないから入れて良かった

伴侶もいない、親戚もいない、身寄りのない方にとって、

職員が24時間いて、何かあったら対応してくれる施設は頼もしくあります。

職員や他の利用者さんとの関わりもあり、活気にも繋がります。

幸せかどうかは人による

入居できて幸せかどうかは、個人によります。

ご自身の状況を理解され、受け入れて生活されている方もいますし、

帰りたい気持ちを抱えている方もいらっしゃいます。

入居に対して、「入居せざるを得なかった。けど、みんなよくやってくれてるし自分なりに過ごせている。これ以上願うことはない」という、今ある現状を受容して過ごされている方が多い印象です。

入所のメリット・デメリット

施設入所のメリット・デメリットについてです。

メリット

・24時間誰かがいるため、急変時に対応できる
・自分が必要としているサービスを受けることができる
・食事の心配をしなくて良い
・体調面の管理をしてくれる
・一人では難しいことを手伝ってくれるor行ってくれる

職員がいるため、必要なことはサポートしてくれるのは心強いですね。

体調管理も行ってくれるため急変時にはとてもありがたいです。

また、外出や受診の付き添いもしてくれるところもあるため、

時折外に出て気分転換をすることも出来ます。

デメリット

・自由が無い
・お金がかかる
・プライベートがあまりない
・施設内に頻回にいろんな人が出入りする
・職員と気が合わない

入居すると大半の施設では外出時にスタッフも同行するようになります。

例え身体が元気で頭がしっかりされていても、万が一のことを考えて大半がスタッフ同行します。

なので基本居室にいること以外一人になる時間はありません。

また、様々な介護サービスを使うとなると、色々な方が施設内やお部屋に出入りされます。

常に監視されているような気がする方もいらっしゃるかもしれません。

職員とはほとんど毎日顔を合わせるため、気が合わない方がいるとストレスに繋がることも。

現場から見て生き生き過ごしている人の特徴

入居して生き生きと過ごされている方の特徴として、

”施設で自分なりの役割を持っている人”だと感じます。

洗濯物を畳んだり、ゴミ箱づくりをしたり、

誰かの役に立つことをすることで、施設に過ごしながらもやりがいを感じて

生活されている方は活気があります。

家族の面会はどのくらいがベスト?

ご家族の面会の頻度は、1~2週間に1回程が丁度良いように感じます。

食べたいものや欲しいものを差し入れしたり、お話してご本人の状態を確認したり。

ご本人にとっても、面会があるという予定を楽しみにしたり、家族と気兼ねなく話したり、一緒に何かを食べたりする”刺激”があることは、今のレベル維持に繋がる大切なことでもあります。

実際毎日面会に来られるご家族もいらっしゃいますが、お仕事もあると思うので

無理せずで大丈夫です。

ご本人とお話して「次いつがいい?」なんて予定を立てるもの良いです。

全く来ないのは、やはり寂しいですね。

老人ホーム選びを大切に

入居先の老人ホーム選びは、その後の生活にとても関わってくるので大切です。

必ず見学に行き、施設の方とお話ししましょう。

どのようなサービスが可能なのか、1日の過ごし方、どんな方が入居されているのかなど

実際に入居したときのイメージが出来るように、質問しましょう。

”老人ホームなんてどこでも一緒”なわけないです。

管理者や職員の雰囲気、施設の清潔感など

よくよく観察しましょう。

老人ホームに入ったから”安心”で済ませないで

「老人ホームに入ったからもう安心!」と思う方、いらっしゃるのではないのでしょうか。

「入ったから安心」で済ませるのは時期尚早です。

自分自身が、または身内が、どのようにしたらここで快適に過ごせるのか考えながら

サポートしたり、必要なことはお願いしたりする必要があります。

お金もかかりますし、場合によっては終末期について考えることもあります。

家族として最期まで出来ることを考えながら、時にはサービスに頼りつつ入居生活が安定するまでサポートしていきましょう。

まとめ

・老人ホームに入居が幸せなのかは本人次第
・役割があることで生き生きと過ごせる
・入居もメリットデメリットがある
・老人ホーム選びは見学必須
・入居生活が安定するまで、サポート大切

もしご家族の立場なら”ご本人の気持ち”を考えることを忘れないように。

もちろんご自分の生活も大切ですが、相手の気持ちも大切に。

離れていても、おかしくなっても、関わることが大変になっても、

家族であることに変わりませんから。

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